現在ほとんどのスポーツシューズは、足を包む部分であるアッパーと、地面に接する部分であるアウトソール、そしてそれらの間に位置するミッドソール、おおまかに分けてこの三種類のパーツで構成されます。シューズブランドにおいて、このたった三種類のパーツの中でどのようにオリジナリティを出すかがカギとなってきました。そんな中、各社が開発したのがハイテクスニーカーです。独自の素材を使用したり、スニーカーそのものの仕組みを新開発したりと、それぞれ独自の技術を注ぎ込んで作られたスニーカーは、非常に個性豊かなものに仕上がっています。その中から今回は、大手である5社のものを紹介します。
メーカー別オススメシリーズ
adidas BOOST、BOUNCEシリーズ
この二つはadidas社が開発した、新素材を用いたシリーズです。70年代以降、ミッドソールは衝撃吸収性に優れ、軽量であるEVA、または耐久性に優れたPUという既存の素材が用いられてきました。しかし2013年、アディダスは独自の技術により、従来の素材より耐久性とクッション性、そして反発性を飛躍的に高めた新素材BOOSTフォームを発表。またその後、さらにクッション性を高めたBOUNCEフォームも発表し、BOOST、BOUNCE素材を搭載した靴は今ではadidas社のラインナップの両翼を担っています。その履き心地は非常に快適、かつ軽量で、靴を履いていることを忘れるとまで言われるほどです。
・ULTRA BOOST 20
・SENSEBOUNCE+ACE
NIKE AIRシリーズ
1970年代、NASAの技術開発者であったフランク・ルディは考案したソールの中にエアバッグを入れたものを開発しました。このシステムは従来のシューズより非常に衝撃吸収性に優れており、足への負担が大幅に軽減されるものでした。ナイキの創設者の一人であるフィル・ナイトはこのアイディアを気に入り、1978年にAIRシリーズとして発表しました。以来ナイキブランドの代表作として不動の人気を得ています。また温室効果ガス問題を考慮し、2006年以来全製品の封入ガスを窒素に変更しているので環境にも優しいスニーカーになっています。
・エア マックス 90
・エア マックス 270 リアクト
REEBOK INSTAPUMPシリーズ
従来の靴の履き方である靴紐を結ぶという行為。そんな面倒な過程を覆したシステムが開発されました。そんな画期的なシステムを搭載したのがREEBOKのINSTAPUMPシリーズです。このシリーズは靴紐を結ぶ必要や、ほどける心配もなく、ポンプで空気を送り、履いた足に合わせてフィットさせる、ポンプシステム故の唯一無二の履き心地を売りとしています。またデザインも豊富でカラーリングとモデル次第ではプレミアも付くコレクターズアイテムとしても人気です。
・INSTAPUMP FURY OG
・INSTAPUMP FURY SANDAL
Reebok公式サイト instapump fury sandal
PUMA DISCシリーズ
1992年に発表された、プーマ独自のシステムを搭載したシリーズです。前述のREEBOK PUMPと同様、靴紐のないスニーカーで、代わりにアッパーに取り付けられたディスク状のパーツで調整するというもので、ディスクシステムと呼ばれます。通常の靴は、アッパー部分が一つのパーツで構成されているのに対し、DISCシリーズは複数のパーツで構成されます。それにより、履く足に合わせてより良くフィットさせることが可能です。その密着性から、歩く、走るといったシチュエーションに高い次元で応えてくれます。
・DISC BLAZE
・THUNDER DISC
new balance FUEL CELLシリーズ
FUEL CELLはニューバランスが陸上選手のジェニー・シンプソンとともに開発した、アディダス同様高反発を実現したミッドソール素材を用いたシリーズです。種類やデザインも豊富で、剛性を高めるためにカーボンファイバープレートを搭載したものや、アッパー部分をメッシュ素材にすることで通気性を改善したモデルがリリースされています。その履きやすさや軽さ、そして反発力は多くの陸上選手に支持されてきました。高反発ゆえの疲れにくさからランニングだけでなく、トレーニングシューズや普段履きのスニーカーとしても高い人気を誇ります。
・FuelCell PRISM
・FuelCell Speedrift
ニューバランス公式サイト FuelCell Speedrift
まとめ
ハイテクスニーカーはより快適に、より個性的にを目標として開発されています。長い年月をかけて作られたスニーカーは、各社の個性と思想、そして技術が詰まったものです。そんなハイテクスニーカーでいつもより快適なお出かけをしてみてはいかがでしょうか。
